円城塔×やくしまるえつこ『星間文通』掲載 文学ムック『たべるのがおそい』vol.2発売

文学ムック『たべるのがおそい』最新号に円城塔 × やくしまるえつこの共作『星間文通』掲載

 

小説と翻訳と短歌を中心にした文学ムック『たべるのがおそい』第二号(10月15日発売)に、円城塔とやくしまるえつこの共作による書き下ろし作品が掲載されています。

『たべるのがおそい』第2号の特集は〈地図–共作の実験〉。

 

京都SFフェスエティバルで初披露され大きな話題を呼び、後にやくしまるによるYakushimaru Experiment名義のアルバム「Flying Tentacles」に収録された朗読作品『タンパク質みたいに』SFマガジン2016年6月号特集「やくしまるえつこのSF世界」に掲載された共作テキスト『フラグメンツのあいびき』に続き、やくしまるえつこと円城塔との3度目のコラボレーションとなる本作のタイトルは『星間文通』。

 

『たべるのがおそい』編集長であり作家・翻訳家の西崎憲は『フラグメンツのあいびき』(SFマガジン2016年6月号特集「やくしまるえつこのSF世界」収録)を読んで「日本語のテキストの未来のようなものも、あの誌面に見出しました」と語り、今回掲載される最新作『星間文通』について以下のコメントを寄せています。

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わたしたちはどうやら異常に強力な力を持った者が異常な力を発揮するさま、あるいは異常に強力な者同士の戦いにずっとひかれてきたようだ。スサノオ、渡辺綱などからはじまって、八犬伝、怪獣映画、アメコミ、少年ジャンプ、ハリウッド。

今回円城塔×やくしまるえつこの共作にひそかに自分が期待していたのは、どうもそういうことだったらしい。テキスト構築の上で異常に強力な者たちの戦い。

わたしの希望はもちろん満たされたわけであるが、その内容にも驚かされた。それはふたりの言語の交差する一点が〈祈り〉に似ていたからだ。このテキストは光年を超えた祈りなのではないだろうか。

 

西崎憲

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『たべるのがおそい』vol.2

2016年10月15日発売

発行:書肆侃侃房 価格:1,300円+税

 

■特集:地図-共作の実験

石川美南×宮内悠介

円城塔×やくしまるえつこ

西崎憲×穂村弘

 

■小説

大前粟生、津村記久子、森見登美彦、四元康祐

 

■短歌

今橋愛、岡野大嗣、瀬戸夏子、吉野裕之

 

■エッセイ

金原瑞人、倉本さおり、中野善夫

 

■翻訳小説

ヤン・ヴァイス 阿部賢一訳

アンナ・カヴァン 西崎憲訳

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たべるのがおそい オフィシャルサイト http://www.tabeoso.jp/

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